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| 従来のテクニカル分析の限界とは? |
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2006-06-21 18:46:37 | カテゴリ【はじめに・株式投資でお悩みの皆様へ】
これまでの話で、テクニカル分析には限界があると述べました。今回は、具体的にテクニカル分析の限界について解説したいと思います。
「テクニカル手法の問題と可能性」の章では、テクニカル分析の問題点を以下の3つ挙げました。
- 相場環境を考慮した基準設定が出来ない問題
- ダマシの問題
- バックテストにおけるオーバーフィッティング問題
それぞれを掘り下げていきたいと思います。
例としてRSIを挙げたいと思います。RSIを使う場合、「30%以下になったら売られすぎ」「70%以上になったら買われすぎ」と言う基準値が一般的に知られています。しかし!「一般的」という言葉に注意してください。「本に載っていたり、人に教えてもらえる程度のルールは大抵の場合は旬を過ぎている」と言う言葉を思い出してください。
RSIは、方向性が無いジグザグな動きをする相場では有効ですが、上昇/下落の方向にずっと動く相場では効果を発揮しません。
⇒上昇相場の場合、RSIは高い数字を出し続けるので、場違いな「売りサイン」が続出します。
⇒下落相場の場合は、RSIは10%前後の低い数字を出し続けるので、場違いな「買いサイン」が続出します。
RSI一つ取っただけでも、ご覧の通りです。相場の動きが違うだけで、30%や70%といった基準値が使えなくなるのです。銘柄毎の特徴も考慮するとなると、もはや言うまでもありません。
また、銘柄が違えば相場の動きも違ってきます。たとえ同じ計算方法で数字を出したとしても出てくる数字の範囲が違ってくるのです。こうした銘柄間の違いを考えると、同じ基準値を機械的に当てはめるやり方は避けるべきと言う事がお分かりになるかと思います。
「一般的」に知られている基準値をアテにしてはならないのです。過去の相場を通して、経験的に求めた数字に過ぎないのです。これから向かい合う相場に通用する保証はどこにもありません。
紛らわしい相場の値動きに振り回され、判断を誤る事を「ダマシに会う」と言います。その原因としては以下のものが考えられます。
- 今の相場に合ったテクニカル指数を使っていない
- テクニカル指数の感度を上げ過ぎている
テクニカル指数には得意とする相場、不得意とする相場があります。選んだテク
ニカル指数が不得意とする相場では、判断を誤る確率が高くなります。上昇相場
を不得意とする指数もあれば、ボックス相場を不得意とする指数もあります。ま
た相場の見極め自体に高い熟練が要求されます。今の相場に合ったテクニカル指
数を選ぶだけでも試行錯誤の連続です。
─ あなたには次のような経験がありませんか?
あたなはテクニカル派の投資家です。今回は運良く、相場に合ったテクニカル指数を選ぶ事ができました。最初は、計算期間を長めにとってトレンドの変化を探す事にしました。トレンドの変化を見つける事は出来ましたが、かなり時間が経過していました。もはやトレンドは続きそうにありませんでした。結果、あなたは高値掴みをしてしまいました。そこで教訓を得たあなたは、今度は計算期間を短くしました。すばやくトレンドの変化を見つけ出そうとしたのです。前回と比べて、トレンドの変化をすばやく、そして頻繁に見つける事が出来ました。さっそく選んだ株を買いました。しかし、一向に上がる気配がありません。それどころか下がり出しています。どうやら紛らわしい値動きに反応してしまったようで
す。
タイミングが遅れないように、すばやく変化をキャッチしようとするとダマシに出くわし、ダマシを回避しようとすると、今度はタイミングが遅くなり高値掴みばかり...。まさにジレンマです。
| 3.バックテストにおけるオーバーフィッティング問題
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テクニカル手法では、過去のデータを使って何回も実験をします。その手法が有効かどうかを検証するためです。豊富な株価データを使って、数多くの実験が出来る事がテクニカル手法の利点でもあります。しかし、この検証方法には大きな落とし穴があります。過去の相場では抜群の威力を発揮しても、実際の相場では使い物にならないと言う問題が起きるのです。
それが「オーバーフィッティング」と呼ばれる問題です。
過去の相場において、抜群の勝率と利益率をたたき出せるようにパラメータを設定したとしましょう。それこそガチガチにパラメータを調節するのです。過去の相場に対して完璧にフィットするように調節するのです。
「移動平均の計算日数を25日にすると勝率が80%になった!」
「17日移動平均と28日移動平均を使ったゴールデンクロスは、勝率95%で平均利益率が20%!」
といったように、恐ろしいほどの的中率と利益率をたたき出す事も可能です。
ただしそれは「過去の相場」に対してのみです。
これからの相場において、その設定が通用する保障はどこにもありません。
最も大きな問題は「相場の変化に対して非常に脆くなる」事です。オーバーフィッティングする事は、過去の相場に対して完璧に近い位にパラメータを調整する事です。その結果、少しでも相場の動きが違うだけで、まったくタイミングが合わなくなってしまうのです。パラメータを調整しすぎると、変化に対する「ゆとり」がなくなってしまうのです。
どんな相場でも「そこそこの勝率と利益率」を出せるようにパラメータを調整するのが理想的なのです。
こうした問題に対して、当社が取った方法は「 数理統計処理を積極的に取り入れる 」というアプローチでした。恐らく100%完璧な解決方法ではないかもしれません。それでも、60%・70%の解決方法を求める事は出来たのではないかと思います。すべての問題は解決出来なくとも、大きく前進する事は出来たのではないかと思います。
では、当社はどのようにしてこれらの問題を解決したのか、順を追ってご説明したいと思います。その説明の理解にあたって、テクニカル分析及び数理統計の基本的な知識が必要となりますので、下記コンテンツもご参照して頂ければと思います。
数理統計の基本>平均値
数理統計の基本>標準偏差
数理統計の基本>分布を求めよう
数理統計の基本>例外発見の切り札!信頼区間
テクニカル分析のおさらい・移動平均
テクニカル分析のおさらい・ゴールデンクロス・デッドクロス
テクニカル分析のおさらい>乖離率
テクニカル分析のおさらい>RSI
テクニカル分析のおさらい>ボリュームレシオ
テクニカル分析のおさらい>DMI
予備知識は十分!と言う方は、次の章へお進み下さい。
テクニカル分析の限界を突破する
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